愛犬が生んだ子犬を見たいというのは、飼い主が一度は考えることだと思います。しかし、安易な繁殖は不幸な子犬を生み出す可能性があります。正しい繁殖についてまとめてみました。
STEP1 犬が遺伝的な病気をもっていないかを動物病院で確認しましょう
●PRAを発病していないこと
PRAを発病しているかについては、動物病院でも診断できます。ただし、PRAを発病する遺伝子をもっているかを調べるには、アメリカのOptiGen(http://www.optigen.com/)という機関に血液を送る必要があります。
●先天性の膝蓋骨脱臼をもっていないこと
●股関節に先天的な疾患がないこと
●テンカンをもっていないこと
●若年性の白内障をわずらっていないこと
STEP2 愛犬がトイ・プードルのスタンダードをそなえているかを確認しましょう
●かみ合わせは、上下の歯がはさみのようにかみ合うシザーズ・バイトであること
下あごが上あごより出ているアンダー・ショットや、上あごが下あごより出ているオーバー・ショットの犬は、繁殖を避けてください。
●体高が、トイ・プードルのスタンダードの範囲内であること
トイ・プードルの体高は、28cm以下が望ましいとされています。極端なオーバーサイズのプードルは、繁殖を避けたほうがいいでしょう。また、体重が2kg以下のトイ・プードルは、帝王切開による出産になる可能性が高いです。
●犬は「ミスカラー」ではないこと
トイ・プードルの色は、単色(ソリッド・カラー)がスタンダードです。ブラックのトイ・プードルなのに体に白い斑点があるなど、ミスカラーのトイ・プードルは繁殖を避けてください。
●ブラウン以外のトイ・プードルは、鼻の色が黒いこと
愛犬の鼻の色が薄くなってる場合は、色素の濃いオス犬との交配が望ましいでしょう。
●両親犬ともに、性格が明るい犬であること
性格は子犬に遺伝します。自分の犬と、交配させる犬がともに明るくて飼いやすい性格かを確認しましょう。
STEP3 子犬に飼い主が見つからないときに、すべての子犬を育てられるか考えましょう。
愛犬が生んだ子犬を引き取ってくれる人がいない場合は、あなたが愛情をもってすべての子犬を育てなければなりません。その覚悟があるかを、もう一度よく考えてみてください。
繁殖にはいくつかのタブーがあります
トイ・プードルの繁殖は、自分の愛犬と同じ色の犬を交配するのが基本です。愛犬がレッド、アプリコット、シルバーで、血統書に書いてある祖先犬にホワイトなどほかの色が入っている場合は、ミスカラーの子犬が生まれる可能性があります。また、親子、きょうだい犬などの近親交配(インブリード)は、先天的な疾患をもった子犬が生まれる可能性があるので、一般の飼い主が行なうのは避けてください。
カラー・ブリーディングには、いくつかのタブーがあります。たとえば、レッドとブラウンのトイ・プードルを交配してはいけません。また、血統書を見て、ブラウンが祖父母犬、両親犬の2代にわたって続いている犬を、ブラウンのトイ・プードルと交配するのは避けてください。目の色が極端に明るくなるなど、色素異常の子犬が生まれる可能性が高いです。そのほかにもさまざまなタブーがあり、一般の飼い主には繁殖の判断がむずかしいと思います。友達が飼っているトイ・プードルがかわいいからと安易に自分の犬と交配すれば、不幸な結果になることもあるでしょう。
愛犬に子犬を生ませたいときは、ブリーダーに相談をしてみてください。愛犬がオスの場合は相手がみつかりにくいので、ブリーダーに相談をして、血統的に相性が合うメスの子犬をお嫁さんとして家族に迎えるのがいいでしょう。
ブリーダーに問い合わせをするときは
愛犬雑誌に、「トイ・プードルの交配を承ります」という写真入りの広告が出ている場合があります。犬の写真を見て愛犬と交配させたいと思ったら、そのブリーダーに連絡をしてみましょう。
ブリーダーに連絡をするときは、午前中や夕方以降などの忙しそうな時間帯を避けます。また、いきなり「そちらの犬はどういう血統なのですか?」などと聞くのは、大変失礼なことです。まずは、ブリーダーの犬と交配をさせたいと希望していることを伝え、「自分の犬の血統書を見ていただいて判断を求めたいので、お送りしてもいいでしょうか」とたずねましょう。疑問に思うことは質問するべきですが、先方の話も聞かずに次々と質問を浴びせることは避けてください。交配の謝礼としてブリーダーに支払う交配料がいくらかについても、確認をしておきます。
交配が済んだら、交配料と引き換えに、交配証明書を受け取りましょう。
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