部屋への工夫と散歩の気配りがシニア・ドッグの暮らしを豊かにします。
少しの工夫をするだけで、シニア・ドッグにバリアフリーの空間を用意することができます。ここでは、シニア・ドッグの生活をぐっと快適にするポイントをまとめました。
ベッド・ソファやトイレ
シニア・ドッグになると、ソファやベッドに飛びのる途中でバランスをくずして落ちる場合があります。踏み台を置いたり、スロープをつけたりして昇りやすくしてあげましょう。また、シニア・ドッグは排せつをがまんできず、漏らしてしまう場合があります。トイレは、いつも犬が寝ているお気に入りの場所のそばに移動しましょう。
犬のおしりの下にもトイレシートをしく
犬の各関節の下に床ずれ防止のタオルをしく
バスタオルの下にエアーパッキンを数枚しく
トイレシートと水は、犬のすぐそばにおいてあげます。
床や階段にも注意して
フローリングの床には、カーペットを敷いて、犬がすべらないようにします。
シニア期に入ると徐々に足腰が弱くなり、一般的には聴覚、視覚、嗅覚の順番で衰えてきます。そのときの状態により、犬が生活するスペースを改善してください。獣医師から階段の昇り降りを控えるよういわれているトイ・プードルは、抱っこをして階段を昇り降りします。階段の入り口に市販のペットゲートを置いて、階段に入れないようにしましょう。
犬が階段を昇り降りするときは、抱っこをすれば安心です。
日中は起こしておきましょう
シニア・ドッグになると、寝ている時間が多くなります。飼い主は「かわいそうだから」とそのままにして、食餌のときだけ起こしてまた寝かせてしまいがちですが、刺激が少ない生活をしていると犬が認知機能不全症候群(痴呆・155ページ)になってしまうことがあります。夜に熟睡させるためにも、日中は犬に関わってなるべく起きていてもらうようにしましょう。体調をみて、散歩にも連れていきます。
日中は犬に話しかけ、なるべく起こしておきます。
シニア・ドッグの散歩をのんびりと楽しむには
夏の散歩は、朝の涼しい時問と、完全に日が落ちて道路の熱が放射された夜間にしてください。日がかげっても、地上20cmくらいのところを移動するトイ・プードルは、アスファルトからの熱気を直接受けてしまいます。夜間でも暑いようなら、散歩はやめましょう。
冬の散歩は、日中の暖かいうちにすませてください。室内との温度差が大きいので、心臓の悪い犬の場合は、外に出たとたんにセキが止まらなくなったり、呼吸が苦しくなったりします。また、老化で体温の調節がうまくいかないことが多いので、防寒に気を配りましょう。
関節炎や、脊椎に疾患がある犬は、無理をせず少しだけ歩かせたり、飼い主が抱いたりしてください。シニア期後半で寝たきりになってしまった犬でも、飼い主が抱いたり、犬用のカートに乗せたりしていつものコースを散歩すれば、犬の気持ちにいい影響を与えます。
白内障などで視力が落ちた犬は、穴や道路の側溝に落ちたりして思わぬケガをすることがあるので、なるべく平らで障害物がない場所を選んで散歩をさせてください。持病をかかえている犬の場合は、かかりつけの獣医師に散歩のしかたを相談してください。安静が必要と診断された場合は、抱っこをして短時間の散歩をするなどの対処法があります。
小型犬用のカートに犬を乗せて、散歩を楽しみましょう。
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