犬コロナウイルス感染症
【感染経路】
犬コロナウイルスに感染した犬の排泄物から経口、経鼻感染。
【症状】
食欲不振、嘔吐、下痢を起こします。犬パルボウイルスと混合感染を起こすことが多く、その場合は死亡率が高くなります。
【治療】
犬ジステンパーやそのほかのウイルス感染症と同様、対症療法が行われます。
犬レプトスピラ感染症
【感染経路】
レプトスピラ菌に感染したドブネズミなどの尿、あるいは尿に汚染された水や土壌との接触、経口感染。人にも感染する人獣共通感染症です。
【症状】
レプトスピラ菌にはさまざまな種類があり、多くは感染しても症状の出ない不顕性型です。
症状が現れるものには出血型と黄疸型があり、出血型は高熱、嘔吐、血便、結膜の充血などをもたらし、最悪の場合は尿毒症を起こして死亡することも。
黄疸型は黄疸、嘔吐、下痢のほか出血症状もあり、出血型よりも症状が重く、発病から数日で死亡する場合も。
【治療】
抗生物質の投与と、対症療法が行われます。
フィラリア症について
「フィラリア」は寄生虫による一種。
この寄生虫によるフィラリア症は、進行すれば命にかかわります。
日本中どこでも、また、室内でも感染のリスクがあります。
しかし、予防薬でほぼ100%防ぐことができるため、予防を徹底しましょう!
【感染経路】
感染した犬の血を吸った蚊にさされることで、フィラリアの幼虫が体内に入り、成長して肺に寄生し、特に心臓と肺、腎臓や肝臓などへも障害を起こします。
【症状】
咳、息切れなどの呼吸器症状のほか、重症になると失神や腹水(おなかに水がたまる)などが見られる場合もあります。
大きな寄生虫なので、小型犬が感染すると症状が重症化するケースがよくあります。
治療には、外科手術でフィラリアを除去したり、フィラリアを駆除する薬が使われます。
【予防】
飲み薬、注射、背中にたらすタイプ(スポットタイプ)などの予防薬があります。
地域によって異なりますが、予防薬の投薬期間は蚊が発生し始める4月から、蚊がいなくなる月の翌月の12月までです。通年の予防も可能です。
休薬後の投薬再開時には、感染が起こっていないかどうか調べる検査が必要になります。
薬の種類や期間については獣医師と相談し、投与前には必要な検査を受けましょう。